研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
私の指導医からの紹介で、富山大学 貝沼茂三郎先生のもとで勉強させていただく機会を頂戴しました。もともと漢方専門施設での指導・学習の実際を見てみたかったこと、ひいては自身の診療のブラッシュアップに繋げたかったことが希望理由です。私がお世話になった時期は医学部5.6年生が実習中でした。
1. 8:00~ 輪読会「皇漢医学」
2. 8:30~ 病棟診察
3. 9:00〜 外来陪席(主に貝沼先生について、診察、所見の照らし合わせ)
4. 午後は曜日ごとに、漢方基礎(煎じ薬実習)、症例検討(陰陽虚実、気血水、六病位の検討)、民族薬物資料館(さまざまな生薬の実物の見学)、和漢関連国試問題を用いての副作用・注意点の学習、教授回診、症例まとめという、多岐にわたる充実した内容でした。
外来陪席は、先に私が患者さんの診察をさせてもらい、その後貝沼先生が診察され、所見を照らし合わせます。自身の診察精度のチューニングをしていただく形となり、その後の日々の診療に生きるものでした。
また、症例検討では、学習用模擬症例だけでなく、実際の入院患者さんでも、さまざまな問診、所見などの情報を通じて、陰陽虚実、気血水、六病位を考え、病態により則した方剤を選択していく手順を通じて、それらの重要性を改めて実感できました。
1.輪読会のように、先人の知恵を継続的に学ぶ時間を作り、知識のベースをしっかりと築いた上で、
2.診察所見を丁寧にとっていくこと、
3.陰陽虚実、気血水、六病位を一つ一つ考えること、
これらを着実に積み重ねることで、日々の診療をより良いものにできると実感しました。毎日の学習・修練を続けていきたいと気持ちを新たにしました。